歯の矯正期間はどれくらい?時間がかかる理由、期間を短くする方法や注意点を解説

[2024年09月22日]

矯正治療というと、大人の方が受ける治療というイメージがあると思いますが、お子さんの矯正治療もあります。
お子さんの矯正治療を小児矯正といいます。
お子さんの矯正治療は、成長発育期にある子どもの矯正治療ということから、大人の矯正治療とは異なる特徴がいくつもあります。
そのひとつが矯正治療の治療期間です。
今回は、子供さんの矯正治療の治療期間についてご紹介します。
この記事を最後までお読みいただけると、お子さんの矯正治療にどれくらいの時間がかかるのか、少しでも短くするポイントはあるのかなどがお分かりいただけると思います。

目次

  • ◯小児矯正の段階
    •  ◆1期治療
    •  ◆2期治療
  • ◯小児矯正の治療期間
    •  ◆1期治療
    •  ◆2期治療
    •  ◆小児矯正の治療期間の特徴
  • ◯小児矯正の治療期間を短くするポイント
    •  ◆受診日を守る
    •  ◆何かあったときに放置しない
    •  ◆歯磨きをしっかり行う
    •  ◆矯正装置の使用法を守る
  • ◯まとめ

小児矯正の段階

大人の矯正治療と異なり、お子さんの矯正治療は1期治療と2期治療の2段階に分けて治療が進められます。

1期治療

1期治療について説明します。

対象年齢

1期治療は、5〜11歳ごろを対象として行われる矯正治療です。

特徴

この時期は、混合歯列期とよばれる時期に当たり、子どもの歯(乳歯)が抜けて、代わりに大人の歯(永久歯)が生えてきます。
”混合”とよばれる理由は、子どもの歯と大人の歯がともに残っているからです。
また、1期治療の年齢は、顎の骨格の成長発育が旺盛な時期です。
成長発育期という貴重な時期に行えることから、顎の成長を利用した矯正治療が進められるというのも1期治療の特徴のひとつです。

2期治療

2期治療について説明します。

対象年齢

2期治療は、12歳以降を対象とした矯正治療です。

特徴

2期治療の時期になると子どもの歯はなくなり、すべて大人の歯に生え変わっています。
このため、2期治療の治療法は、大人の矯正治療と同じような治療になります。
2期治療の時期は、中学生と高校生の時期です。
中学生の時期は、まだ成長発育が続いている時期なので、1期治療と同じく顎の成長が利用できます。
一方、高校生の時期になると、顎の骨の成長はほとんど止まっているので、文字通り大人と同じ矯正治療になります。

小児矯正の治療期間

続いて、今回のテーマであるお子さんの矯正治療の治療期間についてお話しします。

1期治療

1期治療の治療期間は、おおむね1~3年ほどです。
もし、1期治療が早い段階で終わった場合、2期治療まで3~6ヶ月おきに経過観察となります。
この経過観察は、お子さんによっては数年続くこともあります。
経過観察中に、2期治療が必要かどうかを判断します。

2期治療

2期治療の治療期間は、およそ2~3年です。
2期治療も1期治療と同じく、治療が終わってから歯の位置が落ち着くまで3~6ヶ月おきに経過観察します。

小児矯正の治療期間の特徴

先ほど、1期治療と2期治療の治療機関を説明しました。
小児矯正の特徴としては、多くの方が1期治療の後続けて2期治療を受けるという点が挙げられます。
この場合、治療期間は1期治療と2期治療を合算した期間になります。
一方、2期治療の方が、戻って1期治療を受けることはありませんから2期治療から開始した方は、2期治療の治療期間で終わりになります。
このようにお子さんの矯正治療では、治療期間は治療を開始した時期によって変わることが多いという特徴があります。

小児矯正の治療期間を短くするポイント

お子さんの矯正治療の治療期間を少しでも短くするポイントをご紹介します。

受診日を守る

矯正治療では、一定の間隔で歯科医院を受診することが求められています。
特に自覚症状がなくても、治療の進展状況を確認する必要があるので、受診日には必ず来院するようにしてください。
もし、受診日が先送りになると、伸びた間に歯の移動がストップしてしまったり、違う方向に動いたりする可能性があるからです。
治療がスムーズに進むようにするためにも受診予定日はできるだけ守るようにしてください。

何かあったときに放置しない

お子さんの矯正治療は何年にも及ぶわけですが、その間、矯正装置が壊れたり、矯正装置自体を無くしてしまったりと、なんらかのトラブルが発生することは珍しくありません。
虫歯になってしまうかもしれませんし、歯肉が腫れてくることもあるでしょう。
そのようなときは、些細なトラブルでも放置せず、早めに歯科医院にご連絡ください。
例えば、矯正装置が壊れたり歪んだりしたまま使っていると、治療計画通りに進まないだけでなく、悪い方向に進んでしまう可能性もゼロではないからです。
矯正治療の治療期間が長くならないようにするためにも、早めのご連絡をお願いします。

歯磨きをしっかり行う

矯正治療中は、歯磨きがしにくくなるので虫歯のリスクが高くなります。
もし、虫歯になってしまうと、矯正治療を一時中断し、虫歯治療に取り組まなければなりません。
矯正治療と虫歯治療は並行して行うことが難しいですし、虫歯が進むと抜歯になってしまうことがあるからです。
抜歯とならなくても虫歯治療で歯の形が変われば、変わった具合によっては矯正装置を作り直さなくてはならくなるかもしれません。
歯磨きをしっかり行なっていただき、虫歯にならないようにしましょう。
なお、お子さんの歯周病は稀ですが、ならないわけではありません。
歯周病になっても矯正治療が中断します。
歯周病も歯磨きで予防できる病気なので、歯周病を防ぐためにもしっかり歯磨きするようにしてください。

矯正装置の使用法を守る

矯正装置は、歯に接着してとめてしまう固定式と、金具などを使って歯に引っかけてとめる可撤式に分けられます。
どちらも、正しく使うことが矯正力を発揮するために大切なのですが、特に可撤式に関しては、お子さんご本人や保護者の方の協力が欠かせません。
装着時間を守り、説明通りに使っていただかなければ、矯正力は得られません。
治療計画通りに歯を動かすためには正しい使用法を守っていただかなければならないので、ご協力をお願いします。

まとめ

今回は、お子さんの矯正治療、小児矯正の治療期間と、治療期間を少しでも短くする方法について解説しました。
小児矯正の治療期間は、1期治療で1〜3年、2期治療で2〜3年ほどです。
矯正治療の治療期間は長くなりがちなもので、短ければいいというものでもありませんが、長引かないのにこしたことはありません。
そのためのポイントは4つ、”受診予定日は守る””トラブルを放置しない””歯磨きをしっかり行う””矯正装置の使い方を守る”です。
当院は、お子さんの矯正治療を通して、健やかな歯やお口の成長をお手伝いしています。
お子さんの歯並びや矯正治療についてご質問やご相談のある方は、ぜひお越しください。



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