子供のグラグラ歯 抜く方法は?

[2022年09月14日]

子供の歯は時期が来ると自然に抜ける場合や、なかなか抜けない場合があります。抜けてくれればそのまま経過観察となることが多いです。

しかし、抜けない場合は親御さんは待てば良いのか、歯医者を受診すべきか悩ましいと思います。

中には大人の歯が見えているのに、子供の歯が抜けない場合もあります。

今回はどのようにすべきなのか、また自宅で歯を抜いてもよいのかに焦点を当てていきます。

 

【目次】

・乳歯の生え変わり時期と対応

・乳歯の抜歯方法

・家で抜歯するのは大丈夫? 

・まとめ

 

乳歯の生え変わり時期と対応

ポイント
乳歯は一般的に、自然に抜けるのを待つが、あまりに抜けない場合は歯医者に受診を。

乳歯はある程度の時期になると抜けることが一般的です。乳歯は前歯をA(エー)として、奥にいくごとにB,C..と数えていき、一番奥をE(イー)と呼びます。AからEの5本ずつ、右下、右上、左下、左上の計20本からなります。

Aは7歳、Bは8歳、CとDはは9歳、10歳、Eは11歳で抜けるのが平均的です。

勿論これよりも早い場合や遅い場合があります。

乳歯が抜けるには乳歯の歯根(歯の根)が正常に吸収することが必要です。置き換わる予定の永久歯が徐々に生えてくると、乳歯の歯根は徐々に吸収してくるので揺れてくるのです。

しかし、中には乳歯が抜けない場合があります。色々な場合が考えられるので確認しておきましょう。

 

①乳歯が揺れているが抜けない場合

乳歯が揺れているにもかかわらず、抜けない場合は乳歯の歯根は少し吸収してきているが、歯茎にくっついている場合、乳歯の歯根吸収が甘い場合が考えられます。

徐々に揺れが大きくなってきているのであれば少し待っても良いですが、揺れるのが気になり子供が触ってしまう場合、食事の際に痛む場合は抜歯をした方が良いです。

揺れているのになかなか抜けない場合も抜歯が適当です。

②乳歯が揺れない場合

乳歯が揺れない場合は、歯根の吸収が遅いことや吸収していない場合が考えられます。

時として置き換わる予定の永久歯の向きがおかしな向きになっている場合や大人の歯がそもそも先天的に無い場合があります。

少し揺れてきているのであれば歯根吸収が平均より遅いと考えて、もう少し待つ場合があります。

気をつけないといけないのは、御自宅で揺れないからと力をかけてしまう時です。先述したようにもし永久歯が無いのであれば、乳歯を永久歯として使用し続ける必要があります。

他の乳歯が抜けているにもかかわらず、乳歯が残っていて全く動かない場合は歯医者を受診して、永久歯の有無や向きをレントゲンなどで確認した方が良いでしょう。

③大人の歯が生えてきたのに乳歯が残っている場合

大人の歯が生えてきたのに乳歯が残っている時に歯医者に受診されることは、診療を行っていて比較的よく目にします。

この場合は抜歯が適応になります。乳歯の揺れの有無に左右されず抜歯になる場合が多いです。

この状態で乳歯を残しておくと、永久歯が正しい位置に生えず、歯並びが悪くなる恐れや生え方によって虫歯を作りやすい状況になります。

乳歯と永久歯が2枚歯のようになった時は早めに歯科受診をして抜歯をしてもらうようにしましょう。

 

乳歯の抜歯方法

ポイント
大人の抜歯と変わらない方法で行う。麻酔も同じものを使用する場合が多い。

乳歯の抜歯は基本的に永久歯の抜歯と同じように行うことが多いです。

麻酔も同じように行うことがほとんどですが、乳歯の揺れが大きい場合には注射の麻酔をせずに表面の麻酔だけを行うこともあります。

表面の麻酔だけをやる場合には注射をしないので最初の痛みは無いのですが、抜歯後の出血がやや多くなりがちです。

注射の麻酔の中には血管収縮薬が入っているので、抜歯した後の出血が抑えられやすいです。表面麻酔だけの場合は止血に時間がかかることがあるので注意してください。

抜歯後の注意事項も永久歯の抜歯と同じです。

 

しかし、子供の場合は抜歯部位が気になり手で触ってしまう可能性があることや、麻酔後に知覚が鈍りそれを面白がって唇を咬んだり頬を咬んだりしてしまう可能性があります。

術後の感染や咬傷が起きてしまう時があるので、保護者の方が注意して見てあげるか、指摘してあげるようにして下さい。

 

家で抜歯するのは大丈夫?

ポイント
感染や思わぬ出血、歯肉の裂傷などが起こる可能性があり。よほど揺れていない限りは避けた方が無難

乳歯を家で抜いた経験がある親御さんは多いかもしれません。揺れが非常に大きい場合は自宅でも可能と思う方もいると思います。

しかし、揺れが甘い場合に無理に抜こうとする場合には注意が必要です。力を入れすぎて歯茎を傷つけてしまうことや、出血した場合の対処に困ってしまうことが考えられます。

出血はティッシュなどで圧迫すれば止まるかもしれませんが、感染の点においてもお勧めできません。

当たり前ですが、細菌は目に見えるものではありません。口腔内は細菌が多く、出血した部位に指や爪が触れることになり感染が起こる可能性は否めません。

歯医者では状況に応じて、抗生剤を処方することがあります。感染対策が出来ないご家庭での抜歯は行わず、歯医者に受診して抜歯をしてもらうようにしましょう。

 

まとめ

乳歯の抜歯や家庭での抜歯の注意事項を記述してきました。

乳歯は時として抜けないことがあり、原因は歯医者を受診をして特定した方が良いでしょう。

適齢時期でない抜歯は歯列不正につながることもありますし、稀に永久歯がない場合があるので気をつけましょう。

心配になったら一度歯医者に受診して下さい。



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