【子どもの歯医者さん選びのお手伝い】「小児歯科」で行っている工夫
[2022年02月07日]
こんにちはMM歯科クリニック院長の山脇です。
みなさん!
”子ども”の歯医者さん選びはどのようにしていますか?
近くて通いやすいから?
お母さんお父さんが通っているから?
子どもは身体が小さい大人ではありません。
本日は子どものための歯医者さん選びのポイント、専門科である「小児歯科」ではどのような取り組みを行っているか解説していきます。
〈歯科医院の種類〉
歯医者さんにもいくつか種類があるってご存知でしたか?
「近くの先生だから」「子どものころから通っているから」という理由で通院している方も多いのではないかと思います。
病院では病気に合わせて「○○科」を選んで受診しますが、歯科の分野でも実は細かく専門が分かれています。実はクリニックの看板に診療科を掲載することが法律で義務付けられているので、よく見てみましょう。
歯科医院には以下の4つの種類があります。
どれか1つだけでなく、2,3個併記されている場合もあります。
◯歯科・一般歯科
歯の悩みを解決する”何でも屋”に近い存在です。
虫歯、歯周病、入れ歯、被せ物が一般的な治療内容です。
◯歯科口腔外科
病院内にある歯科は多くが歯科口腔外科です。
診療所でも歯科口腔外科を扱っているクリニックが存在します。
治療内容は、抜歯、インプラント、腫瘍など、口周りの手術を行うことができます。
◯矯正歯科
歯にワイヤーをかけたり、マウスピースを入れたりして歯並びの改善を図ることを専門としています。特殊な症例を除いて、一般的に自費診療になります。
◯小児歯科
子どものための歯医者さんです。
成長期の子どもは歯の生え代わりやあごの成長があり、大人とは違ったお口の環境になります。また、一般的なイメージから子どもは特に歯医者さんを怖がりやすいため、歯医者さんに慣れる練習を行ってくれたり子育ての相談に乗ってくれたりします。
〈小児歯科で行っている子どものための工夫〉
◯子どもを受け入れる環境作り
小児歯科では子どもを受け入れることを前提としているので、子どもが怖がらない環境づくりを積極的に行っています。「歯医者さんに行く」という言葉だけで、怖がってしまう子どもが多いです。
そこで小児歯科では待合室にキッズスペースがあり、本やおもちゃでリラックスできたりします。診察室でも、テレビやかわいい飾り付けで興味をそらしてくれます。
治療においても、子どもが理解できる言葉で説明してくれたり、本格的な治療に入る前には治療器具を使って治療の練習に時間を割いてくれたりします。
また、お父さんお母さんが立ち会えるように診療スペースを広く取っていたり、歯磨きの練習をできるように洗面台が診察室内にもう設けられていたりします。ご兄弟や赤ちゃん連れでも通っていただけるように、保育士さんが常駐していたり、ベビーシートやおむつ替えスペースがあったりします。
◯子どもの治療に精通している
子どもの治療において、最も大事なのは「痛くしない」ということです。小さい子どもは神経が敏感で、大人と同じように治療すると痛くなってしまうことがあります。
痛みのコントロールをしっかりと熟知した先生に行ってもらうことで、早めに麻酔をしたり、治療の内容を工夫して痛みが出ないようにしてくれたりします。
また子どもが治療中にじっとしていられるか心配なお父さんお母さんも多いかと思います。歯科治療は精密な操作が必要になるので、身体を不意に動かしてしまったり、舌や唇に力が入ったりすると、大きな事故につながる恐れがあります。
子どもが治療中にじっとしていられるようアシスタントがついて優しい声がけをして励ましてくれたり、身体の動きを安全に制御するようなシートベルトを使ったりしてくれます。
◯成長を考えて長期的に管理してくれる
小児歯科では、今の虫歯を治療するだけではありません。
お子さんの将来を一緒に考えた治療を行ってくれるので、今ある虫歯を治療するだけでなく、将来を見据えた提案が受けられます。例えば、乳歯が抜け始めて永久歯が生えるスペースが足りなそうな場合、乳歯列の内から矯正治療の準備を始め、あごの成長に合わせて適切な矯正治療を入れていくことで大がかりな矯正治療が必要なく済むことがあります。
乳歯列から虫歯の多い子は将来の虫歯リスクも高まるため、早めから予防処置やお食事の指導を受けることで永久歯が生えてきたときに虫歯のリスクを減らすことができます。
このようにお子さまの成長を小児歯科の先生と一緒に考えることで、将来のお口の環境づくりに大いに役に立つでしょう。
〈まとめ〉
歯科医院には、虫歯や歯周病治療だけでなく、クリニックにより専門性があります。お子さまの治療には「小児歯科」という専門分野があります。小児歯科では、お子さまの治療に適した環境づくりや配慮を行っています。お子さまやご家族の方との相性もありますので、じっくり選んで長く付き合っていけるクリニックを選ぶと良いでしょう。