虫歯で口内炎が増えるって本当?

[2023年04月29日]

お口の中に出来た口内炎。

小さくても存在感は大きくて、食べたり飲んだりするたびに痛みが走って・・・嫌なものですね。

実はこの口内炎、虫歯によって出来る場合もあるのです。

ここでは、虫歯によって生じる口内炎についてお話していきましょう。

 

目次

1. 口内炎とは

2. 虫歯によって口内炎ができるまで

3. 口内炎を予防するには

 3-1. 虫歯の治療をする

 3-2. 定期的にクリーニングを行う

 3-3. 鼻呼吸をする

 3-4. 栄養・休息をとる 

4. なかなか治らない口内炎は相談を

5. まとめ

 

1.口内炎とは

口内炎とは、頬っぺたの内側や舌、歯肉などの粘膜に炎症が生じた状態のことをいいます。

原因によって「ウイルス性」「アレルギー性」・・・と分類したり、深さによって「びらん性」「アフタ性」「潰瘍性」と分類したりと名称はさまざまです。

では、虫歯があることによって、どのように口内炎が出来るのかをみていきましょう。

 

2.虫歯によって口内炎が出来るまで

虫歯を放置しておくと、歯の内部で虫歯が少しずつ大きくなり、ある日突然、歯が欠けたり、詰め物・被せ物が取れてしまったりすることがよくありますね。

欠けたり取れたりした部分は、尖った形をしていたり、引っかかりやすい部分が出来ていたりします。

このような部分と、舌や頬内側の粘膜などが当たると、粘膜表面に傷が出来てしまいます。

これが、虫歯が原因で口内炎が出来るメカニズムです。

小さい傷のままで治ってくれれば良いのですが、お口の中には常在菌という細菌が常に存在しています。

それだけではなく、傷の原因となった虫歯の周りには汚れや食べかすなどが残りやすいため、いつも以上に様々な細菌が増殖している可能性が高くなります。

そのような細菌達が傷に感染することによって、口内炎が治るまでに時間がかかってしまうのです。

また、口内炎が一旦治ったとしても、虫歯によって欠けた歯がそのままになっていると、再び粘膜が傷つき、口内炎が出来る可能性もあります。

治りかけの口内炎が、治りきる前に再び傷ついてしまったり、複数個の口内炎が同時に出来てしまったりすることも考えられます。

 

また、虫歯が原因でなく生じた口内炎に、虫歯とその周囲に付着していた細菌が感染することによって、口内炎の治癒を遅くし、結果的にお口の中に口内炎が増えてしまうことも、よくあるのです。

 

3.口内炎を予防するには

では、口内炎を出来にくくする、治りやすくするには、どうしたら良いでしょうか。

 

3-1.虫歯の治療をする

まずは、原因となるものを取り除いていきましょう。

口内炎の原因となるような虫歯を治療するだけでなく、これから口内炎の原因となるかもしれない小さな虫歯なども、しっかり治療しておくと良いですね。

また、歯科に関係する口内炎の原因として他にも、欠けたり、変形したりしてしまった歯の詰め物・被せ物や入れ歯、矯正の装置などが考えられます。

お口の中は、日々変化していきます。

「何か気になるな」「今までと違うな」

そんなところがあれば、歯科医師や歯科衛生士に気軽に相談するようにしましょう。

 

3-2. 定期的にクリーニングを行う

クリーニングを行うことにより、お口の中の細菌の数を減らすことが出来ます。

また、定期的にクリーニングを行うことにより、細菌が少ない状態をキープすることができ、虫歯や歯周病の予防にもなります。

大きく歯が欠ける前に、虫歯を発見し治療していくことも出来ますね。

 

3-3.鼻呼吸をする

口呼吸は、お口の中が乾燥して、唾液が少なくなります。

唾液には、細菌をやっつける働きや、傷をガードして治りを促進する効果があります。

口内炎の予防にも、虫歯や歯周病の予防にも、お口の中を乾燥させない鼻呼吸は重要です。

また、唾液の量を増やすために、よく咬んで食べることも心掛けましょう。

 

3-4.栄養・休息をとる

傷の治癒に、自分自身の免疫力・再生力は大切ですね。

粘膜を治すには、タンパク質やビタミン、マグネシウム、亜鉛など、様々な栄養素が関わってきます。

バランスの良い食生活を心掛けましょう。

また、身体を休めてあげることも、免疫力を上げるためには大切です。

 

4.なかなか治らない口内炎は相談を

口内炎は1~2週間程度で自然治癒します。

2週間以上経っても治らない

痛みが強い(何もしなくても痛い)

日に日に大きくなる、

お口の中の至るところに一度に口内炎が出来る

このような場合は、歯科医師に相談しましょう。

なかなか治らない口内炎の場合は、別の病気が隠れていることもあります。

「たかが口内炎」と思わないことも大切です。

 

5.まとめ

・ 口内炎とは、お口の中の粘膜に炎症が生じた状態のことをいいます。

虫歯によって歯が欠ける、詰め物や被せ物のなどの形が合わなくなることにより、粘膜や舌を傷つけてしまい、口内炎が出来ます。

虫歯がある部位には細菌が多く存在するため、口内炎が治りにくいことが多く、また、何度も粘膜を傷つけてしまうことで、口内炎が増えやすくなります。

口内炎を予防するには、以下のことに気をつけましょう。

虫歯の治療をする

クリーニングを定期的に行う

鼻呼吸をする(お口の中を乾燥させない・唾液の量を増やす)

栄養・休息をとる

口内炎がなかなか治らない場合は、歯科医師に相談しましょう。

 

 

口内炎は、歯科関係の原因以外でも起こります。

原因不明のものも多いですね。

どのような原因であれ、口内炎を治すには、お口の中を清潔に保つことが大切です。

毎日の歯磨きもしっかり行っていきましょう。

「頬っぺたに出来た口内炎が痛くて歯磨きが出来ない。」

そんな時は、口内炎のある部分の頬を少し外側に引っ張ったり、指でガードしたりして、歯ブラシが当たらないように工夫すると、歯磨きが楽になりますよ。

口内炎のお薬を使用することでも、治癒を早めることが出来ます。

 

口内炎でお困りの時は、お気軽にご相談ください。

 



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