急に噛み合わせに違和感が!原因は?

[2025年04月08日]

私たちの歯は顎の骨の中に埋まっています。歯の根と骨は直接くっついているのではなく、歯根膜と呼ばれる約0.3㎜の薄い膜を介してつながっています。
この歯根膜は敏感なセンサーであり、噛んだものの硬さや感触を脳に伝えて噛む力をコントロールする役目を持っています。

歯根膜は非常に敏感なセンサーのため、歯の噛み合わせがわずかに変わっただけでも違和感がでます。
噛み合わせの急な変化には様々な理由がありますが、放置しておくと歯のダメージが広がったり顎関節症につながるなどの悪影響をおよぼします。

今回は噛み合わせが急に変わる原因と、その対処法についてお伝えします!

目次

  • ◯噛み合わせが急に変わる原因
    •  ◆むし歯
    •  ◆歯周病
    •  ◆歯が欠けた
    •  ◆顎関節症
    •  ◆詰め物や被せ物が合っていない
  • ◯悪い噛み合わせを放置するとどうなるか
    •  ◆顎関節症を引き起こす
    •  ◆顔の見た目が変わる
    •  ◆歯並びが悪くなる
    •  ◆頭痛や肩こりにもつながる
  • ◯噛み合わせに違和感が出たときの対処法
  • ◯まとめ

噛み合わせが急に変わる原因

歯並びが1日、2日で急に変わることはありません。
急に噛み合わせに違和感が出た場合は、何らかの原因が考えられます。

◆ むし歯

むし歯は口腔内の菌が糖を原料に酸を作り、歯を溶かしてできる病気です。
むし歯の初期は症状がなかったり、冷たいものがしみるといった症状ですが、進行してくると歯がどんどん溶かされて大きく欠けてしまうこともあります。

これにより噛んだ時の力のバランスが悪くなり、噛み合わせに違和感が出ることがあります。
このまま放置するとさらに噛み合わせが乱れて、歯並びも悪くなってくる恐れがあります。早めの治療が必要です。

◆ 歯周病

歯周病は、口腔内の細菌の塊であるプラークが原因で歯肉が炎症を起こし、歯を支える骨が溶かされていく病気です。

初期は歯肉の軽度の炎症のみですが、歯を支える骨が溶けていくと歯がぐらぐらして動きやすくなります。
歯が動くことにより、容易に噛み合わせが変化しやすくなり、違和感が出やすくなるのです。

歯周病は非常に罹患率の高い病気ですが、進行して一度骨が溶けると元に戻すことが非常に難しくなります。
初期のうちに治療を行い、メインテナンスを継続することが大切です。

◆ 歯が欠けた

歯は身体の中で最も固い臓器と言われており、そう簡単に欠けることはありません。
しかし、歯ぎしりや食いしばりの癖のあるかたは普段から歯に対して非常に強い力がかかっています。
特に夜間の歯ぎしり・食いしばりは無意識下で起こっている分、強い力が働き、歯に大きなダメージとなり歯が欠けるリスクが高くなります。

また、思いがけず硬いものを強い力で噛んでしまったときなどにも歯が欠けてしまうことがあります。
歯が欠けることで、噛んだ時のバランスが崩れ噛み合わせに違和感が出ることがあります。

◆ 顎関節症

噛み合わせに違和感が出る原因は、歯だけではありません。
顎関節症は顎の関節やその周りの筋肉が原因で痛みが出たり、口を開けにくくなったりする病気です。

口をあけたり閉じたりするときは、顎の関節の中で下顎の骨が回転しながら動いています。
顎の関節に問題が出ることで噛み合わせが変化し、急に違和感が出る可能性があります。

もともと口を開けるときに痛みがあったり、カクカク音が鳴る症状があった方は要注意です。
早めにクリニックで相談しましょう。

◆ 詰め物や被せ物が合っていない

詰め物や被せ物の治療をした後に噛み合わせに違和感が出た場合は、詰め物・被せ物が合っていない可能性があります。
歯につけるときに噛み合わせは細かく調整しますが、噛み合わせは非常に繊細で、0.1㎜変わっても違和感を感じることがあります。

治療中は気にならなくても食事をしてみると気になることもありますので、その場合は早めにクリニックで調整してもらいましょう。

また、昔に治療した詰め物・被せ物が欠けたり、外れかかっていることで違和感が出ている可能性もあります。

悪い噛み合わせを放置するとどうなるか

◆ 顎関節症を引き起こす

ずれたままの噛み合わせを放置すると、顎の周りの筋肉や関節に負担がかかり顎関節症を引き起こす可能性があります。
顎関節症になると、口を開けるときに痛みが出たり、開けにくくなることもあります。

◆ 顔の見た目が変わる

噛み合わせの違和感があると片側でばかり噛む癖がついてしまったり、噛み合わせが偏ることで左右の筋肉のバランスも悪くなります。

これにより顎がずれてきてしまったり、見た目の印象が変わることがあります。

◆ 歯並びが悪くなる

歯は噛んだ時に全部の歯で均等に力を分担することが理想です。
噛み合わせに違和感がある状態を放置すると、特定の歯に負担がかかってしまいます。

それにより少しずつ歯が動いていき、歯並びが悪くなる恐れがあります。
それにより歯の寿命も短くなってしまいます。

◆ 頭痛や肩こりにもつながる

噛むときに使う筋肉は、口だけでなく頭や首、肩の方にもつながっています。
噛み合わせが変わることで筋肉に負担がかかり、その結果頭痛や肩こりなど全身の不調につながる恐れもあります。

噛み合わせに違和感が出たときの対処法

疲れや寝不足などで一時的に噛み合わせに違和感が出ることもあります。
しかし、違和感が数日続く場合は何らかの原因が考えられます。早めにクリニックで相談しましょう。

まとめ

噛み合わせは非常に繊細で、少し変化するだけでとても気になりストレスになります。

噛み合わせの変化には様々な理由が考えられ、その原因に合わせて早めの治療が大切です。
違和感を放置すると、口だけでなく身体に様々なダメージが出る恐れがあります。

気になる場合はお気軽にお声がけください



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