子どもの治療費について

[2024年01月08日]

子どもの歯は、大人の歯と違って虫歯になりやすく、歯並びや噛み合わせにも十分な注意が必要です。

そのため、子どもの歯科治療は重要な課題ですが、高額な費用がかかることもあり悩みの種です。

費用を抑えるためにはどうすればよいのでしょうか?

今回は、健康保険で受けられる子どもの歯科治療、歯科治療に関する費用、医療費助成についてお話をさせていただきます。是非参考にして下さい。

 

目次

◯健康保険で受けられる子どもの歯科治療
◆虫歯治療
◆歯肉炎治療

◯健康保険で受けられない子どもの歯科治療
◆虫歯治療
◆矯正治療

◯子どもの歯科治療の費用を抑える
◆自治体の医療費助成制度
◆医療費控除

◯まとめ

  

健康保険で受けられる子どもの歯科治療

歯科治療では、一般的には医療費の3割(義務教育就学前までは2割)を自己負担するだけで健康保険による診療を受けられます。歯並びを治すための歯列矯正は自費診療になる事が多いです。健康保険でできる治療の範囲と内容は以下のとおりです。

 

虫歯治療

充てん:虫歯の穴をきれいにし、材料をつめてもとの形に修復する方法です。

鋳造歯冠修復:歯を削り、その型をとって模型上でつめものをつくってもとの形に修復する方法です。

ジャケット冠:天然の歯に類似した色調をもつ材料だけで歯冠部の全表面を覆う方法です。

 

歯肉炎治療

・チェック

歯肉の色や腫れ、出血の有無、歯垢や歯石の付着状況、レントゲンや歯周ポケットの測定などを行います。

 

・ブラッシング指導

歯垢を除去するためには、毎日の歯磨きが重要です。子どもに合った歯ブラシや歯磨き粉の選び方、正しい歯磨きの方法やコツを教えてくれます。また、歯間ブラシやデンタルフロスなどのデンタルグッズの使い方も指導されます。

 

・PMTC

歯科医院で行われる歯のクリーニングのことで、歯科医師や歯科衛生士が、専用の器具を使って歯垢や歯石を除去します。歯垢や歯石が溜まっている部分や、歯ブラシでは届きにくい部分をきれいにします。 (※)PMTCは保険適用できない場合もあります。

 

・抗生物質の投与

歯周病菌に効果のある抗生物質を服用したり、歯肉に塗ったりすることで、炎症を抑えます。歯周病の進行度や症状によって必要になる場合があります。

 

健康保険で受けられない子どもの歯科治療

虫歯治療

自費の素材(セラミック・ゴールド)を使う虫歯治療は保険適用外です。

 

矯正治療

原則として、矯正治療は自費診療になります。ただし、顎変形症などの場合は保険が適用され、保険適用で矯正治療を受けられます。

 

子どもの歯科治療の費用を抑える

自治体の医療費助成制度

歯科治療を受ける子どもに対して、医療費の一部または全部を助成する制度があります。これらの制度は、自治体によって対象年齢や自己負担額、手続き方法などが異なりますので、詳しくはお住まいの区市町村にお問い合わせください。

以下に、主な医療費助成制度とその概要を紹介します。

乳幼児医療費助成制度(マル乳)

小学校に入学するまでの乳幼児(6歳に達する日以後の最初の331日まで)が対象です。保険証とマル乳医療証を提示することで、保険診療の自己負担分(2割)を助成します。

 

義務教育就学児医療費助成制度(マル子)

小学生と中学生(15歳に達する日以後の最初の331日まで)が対象です。保険証とマル子医療証を提示することで、保険診療の自己負担分(3割)を助成します。

 

高校生等医療費助成制度(マル青)

高校生や高等専門学校生など(18歳に達する日以後の最初の331日まで)が対象です。保険証とマル青医療証を提示することで、保険診療の自己負担分(3割)を助成します。

 

 

また、これらの医療証は、毎年101日に更新されます。受診の際には、新しい医療証と保険証を必ず窓口に提出してください。

マル乳・マル子・マル青医療証等の申請方法は、お住まいの区市町村によって異なります。一般的には、以下のような手順で行います。

STEP①:区市町村のホームページや窓口で、申請に必要な書類や条件を確認します。

STEP②申請書に必要事項を記入し、必要な書類を添付します。

STEP③申請書と書類を郵送するか、窓口に持参します。

STEP④区市町村が審査を行い、医療証を交付します。

 

医療費控除

国の医療制度では、小学校入学前の子どもは2割、小学生以上の子どもは3割の自己負担となっています。この自己負担分は、医療費控除という所得税の所得控除の対象になります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えるとき、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けられることです。

自治体の医療費助成制度を受けた場合、医療費控除の対象となる医療費は、自己負担分のみとなります。助成金で減免された分は、医療費控除の対象外となります。

 

まとめ

子どもの歯の健康は、大人になってからの健康にも大きく影響します。虫歯治療、歯肉炎治療、定期的な歯科検診や予防歯科を受けることで、子どもの歯を守りましょう。

 



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