口腔機能発達不全症
[2021年11月10日]
こんにちはMM歯科クリニック院長の山脇です。
今回のブログのテーマですが口腔機能発達不全症について少し書こうかと思います。
日本歯科医学会が発表している口腔機能発達不全症の病態としましては
15歳未満の小児で、「食べる機能」、「話す機能」、「その他の機能」が十分に発達していないか、正常に機能獲 得ができておらず、明らかな摂食機能障害の疾患がなく、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態としています。
病状としては、咀嚼や嚥下がうまくできない、構音の異常、口呼吸などが認められる。患者には自覚症状があまりない場合も多いなどです。
ご家庭でできる簡単なチェック項目は代表的なものは下記の9個です。
◆ 口腔機能発達不全症のチェック項目 ◆
1. 口をポカンと開けている
2. 歯並びが悪い
3. 目に力がなく、口がへの字、顔にしまりがない
4. 唇が厚ぼったい
5. 食べこぼすことが多い
6. 鼻呼吸ではなく、口呼吸をしている
7. イビキをよくかく
8. 滑舌が宜しくない
9. 舌が短くて、舌を突き出した際に先端がくぼむ
これは代表例ですが、この中の1つでも該当していれば口腔機能発達不全症の疑いありです。
この中でもよく見られるのが、いわゆるポカン口と口呼吸で大概どちらかがあれば両方ある傾向があります。
それでは、これらの症状は改善するのかどうかですが、まずは現状把握をして、それに見合ったトレーニングをすることで改善が見られる場合があります。
具体的には、マウスピースなどを使っての口腔周囲筋のトレーニングや原因となっている歯並びの改善等で原因両方を行なっていきます。
また何時頃から治療を開始するべきかは、できるなら5〜6歳位から始められると理想です。
この病名が15歳未満の小児になっているのは、それ以降に行っても効果は薄いことの裏返しだと考えています。
当院でも病態の審査や相談や治療は受け付けていますので、お気軽にご相談ください。