
前歯がむし歯になった!治療法は?
[2025年03月28日]
皆さんは、歯の中でどこがむし歯になりやすいと思いますか?
磨きにくい奥歯がむし歯になりやすい、と思われる方も多いと思います。
しかし、実は前歯もむし歯になりやすい場所があるのです。
下の前歯はむし歯になりにくいですが、前歯の歯と歯の間のむし歯も多いむし歯です。
上の前歯は会話の時や笑ったときなどに凄く目立つ部分なので、少し黒ずんでいたり欠けているだけで気になりますよね。
このため、目立たないように綺麗に直したい、と皆さん思われると思います。
前歯がむし歯になった場合の治療には様々な方法があり、使う材料や治療の仕方も様々です。
今回は前歯のむし歯治療にはどんな方法があるか、それぞれのメリット・デメリットについてお伝えします!
目次
- ◯前歯がむし歯になる原因
- ◆歯磨き(フロス)不足
- ◆口呼吸
- ◯保険治療での治療方法
- ◆コンポジットレジン
- ◆CADCAM冠
- ◆レジン前装冠
- ◯自費治療での治療方法
- ◆ダイレクトボンディング
- ◆セラミック
- ◯前歯がむし歯にならないように気を付けること
- ◯まとめ
前歯がむし歯になる原因
むし歯は口の中のむし歯菌が糖を原料として酸を出し、歯が溶かされることによって生じます。
食生活以外に、前歯がむし歯になりやすい原因についてお伝えします!
◆ 歯磨き(フロス)不足
前歯のむし歯の多くは歯と歯の間からできます。
歯ブラシでは、歯の間のプラークをしっかり除去することは難しいです。
歯と歯の間はフロスや歯間ブラシで歯磨きをすることがむし歯予防に大切です。
◆ 口呼吸
お口の中の唾液には汚れをきれいに洗い流す働きだけでなく、再石灰化作用によりむし歯の進行を抑えてくれる働きもあります。
コロナ化のマスク生活で大人も子供も口呼吸が増えたと言われています。
口呼吸でお口が開いていると口の中、特に前歯が乾燥し唾液が働かないためむし歯になりやすくなります。
保険治療での治療方法
前歯のむし歯治療はその部位や大きさにより、様々な選択肢があります。
保険治療での治療方法についてお伝えします。
◆ コンポジットレジン
コンポジットレジンは白い樹脂の詰め物の材料です。前歯の小さいむし歯の場合は、コンポジットレジンでの治療が選択されることが多いです。
歯を削る量が最小限で済むことと、目立ちにくいこと、1回で治療が終わることがメリットです。
しかし、大きいむし歯の場合はコンポジットレジンでの治療が難しいことも多く適応外となります。
また強度に劣るため、欠けやすかったり、劣化して変色してくるなどもデメリットがあります。
◆ CADCAM冠
CADCAM冠は白いプラスチックのブロックから作る被せ物です。
コンポジットレジンでは治せない大きなむし歯の場合などに使用されます。
金属を使っていないため、金属アレルギーの方でも使用できること、保険で白い被せ物ができることなどがメリットです。
一方で、セラミックなどに比べると強度が劣るため欠けやすいことや、透明感に劣り隣の歯との色合わせが難しいなどのデメリットがあります。
◆ レジン前装冠
レジン前装冠は金属のフレームの上にレジンを貼り付けた被せ物です。
金属のフレームがあるため、CADCAM冠に比べると強度があります。
しかし、歯ぐきが下がってくると金属の色が見えてくることや、経年劣化で変色してくるなどのデメリットがあります。
自費治療での治療方法
保険治療は費用を抑えることができることが利点ですが、使える材料などに制限があります。
より質の高い治療を求める場合、前歯のむし歯治療には自費治療の選択肢もあります。
保険治療との違いについてお伝えします。
◆ ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングはハイブリットセラミックと呼ばれる、レジンとセラミックが混ざった材料を用いた治療法です。
治療方法はコンポジットレジンと似ていますが、より透明感があり周りの歯と色合わせがしやすいためきれいに仕上がります。
また、経年劣化で変色しにくいこともメリットです。
小さいむし歯で、目立ちやすい前歯をより綺麗に治療したい方にお勧めの治療法です。
◆ セラミック
ダイレクトボンデディングは詰め物での治療のため、大きなむし歯の場合は適応外となることがあります。
大きなむし歯や、神経の治療をしたむし歯の場合はセラミックの被せ物での治療がおすすめです。
セラミックは透明感があり、周りの歯と調和したきれいな仕上がりが可能です。
また、経年劣化による変色もほとんどありません。
金属を使っていないため金属アレルギーの方でも安心です。
まとめ
前歯の治療はむし歯だけでなく、ぶつけて欠けたり割れてしまって必要になることもあります。
特に上の前歯は笑ったときに非常に目立つ部位で、形や色によってお顔の印象が左右されます。
治療が必要になった場合、部位や大きさによって最適な治療法は異なります。
それぞれの治療方法にメリット・デメリットがありますので、お気軽にご相談ください。
また、以前治療した歯の色や形が気になるという場合も、やり替え可能ですのでご相談くださいね!