お子様のお口のポカンを治しましょう!

[2024年06月22日]

皆さんこんにちは!こんばんは!

近年、高齢者や小児を中心に口腔機能低下症が問題になってきています。

口腔機能低下症はここ最近で注目を集めている症状や疾患です。

口腔機能低下症は文字通り、喋る、食べる、話すと言った口腔機能が一般的な人よりも低下している状態を指します。
後述しますが、口腔機能低下症は様々な弊害が生じます。特に小児や高齢者では、成長や生活に直結する疾患で厚生労働省も問題視しています。

そのため、保険診療で口腔機能低下症に対する診断や治療を行うことができます。
今回は、特に子供の口呼吸に焦点を当ててお話ししていきましょう。

目次

①口呼吸とは?
◆口呼吸を知ろう
◆口呼吸の原因

②口呼吸の弊害
◆風邪をひきやすくなる
◆顎の成長に悪影響
◆歯茎の炎症が生じやすい
◆歯に色が着きやすい

③口呼吸の治療
◆耳鼻科での対応
◆歯科医院での対応

④まとめ

口呼吸とは

まずは基本的な口呼吸について、理解を深めていきましょう。

口呼吸を知ろう

皆さんすでに知っていると思いますが、呼吸は本来、鼻を通して行われます。しかし、様々な原因で鼻から呼吸をできず、代償的に口から呼吸をしてしまう状態です。特に小児などの子供に多くみられます。また、例えば、全力疾走をした後や、激しい運動をした時など、鼻呼吸では補いきれないときに補助的に口呼吸が行われる場合もあります。今回取り上げている口呼吸はそのような状態ではなく、日常生活で鼻呼吸ができない状態を指します。

口呼吸の原因

口呼吸の原因は様々です。しかし、共通していることは「鼻閉感」を訴えているということです。お子さんに一度聞いてみてはどうでしょうか?お鼻が常時詰まっている状態では、十分に呼吸ができないため、代償的に口で呼吸をせざるを得なくなります。また、喉元のアデノイドと呼ばれる扁桃腺の部分が腫れていると空気の通り道が狭くなり、それを補うために口呼吸をするようになります。さらに、口呼吸の期間が長くなると、それが癖になってしまうこともあり得ます。

さて、口呼吸についてわかっていただけたでしょうか?皆様のお子様や周りの方々はどうでしょうか?気になる方は「お鼻詰まってない?」と一言聞いてみてください。

口呼吸の弊害

さて、口呼吸について簡単にご理解いただけたところで、口呼吸はどのような弊害があるのでしょうか。ここをしっかりと理解しないと治療することによって得られるメリットを感じなくなってしまいます。口呼吸が実は恐ろしい症状であることを理解していきましょう。

風邪をひきやすくなる

口呼吸を日常している子供は、風邪をひきやすくなります。風邪はウイルスが喉の粘膜に感染して生じます。口呼吸では、直接空気を口の中に取り入れるため、空気中に含まれるウイルスを直接吸うことになります。さらに、喉が乾燥しやすくなることでウイルスが増殖しやすい環境が整ってしまっています。

顎の成長に悪影響

お口の周りの筋肉は顎の骨の成長に大きな機能を持っています。口呼吸の子どもたちは、唇を閉じる筋肉である「口輪筋(こうりんきん)」の発達が未熟になりがちです。そのため、お口の機能が低下することはもちろんのこと、上顎が間伸びした形になる傾向があります。これは口輪筋の発達が未熟なために、上顎の前方成長がちょうど良いところで止まらず、成長を続けてしまうからです。

歯茎の炎症が生じやすい

口呼吸をしているとお口の中が乾燥しやすくなります。お口の中が乾燥すると汚れが溜まりやすく、唾液などの殺菌効果も受けにくくなるため、ばい菌が増えやすい環境になっています。そのため、歯茎の炎症が通常と比べて生じやすくなります。

歯に色がつきやすい

口呼吸では、歯も乾燥しているため、汚れがこびりつきやすいです。歯に汚れが長期的に付着していると次第に色がついてきて見栄えが悪くなります。特に口呼吸の人は「口呼吸線」と呼ばれる特有の着色が歯に見られることも少なくありません。

さて、口呼吸によって生じる様々な弊害について分かっていただけたでしょうか?たかが口呼吸と思っていても将来的には非常に多くのリスクを孕んでいる状態です。ぜひ早いうちから治療をしましょう。

口呼吸の治療

口呼吸によって生じる変化は様々です。ではそんな口呼吸ですが治療することはできないのでしょうか?結論から言うと口呼吸は適切に対応すればよくなります。どのように対応すればいいのでしょうか?口呼吸の対応は大きく2つに分けられます。具体的に見てみましょう。

耳鼻科での対応

まずはなんと言っても口呼吸の原因となっている「お鼻の通り」をよくすることが最重要です。如何にお口の周りの筋肉を鍛えたとしても、お鼻が詰まっていてはいつまで経っても鼻から呼吸をすることはできません。なので、鼻炎やアレルギー、大きすぎる扁桃腺の切除などは耳鼻科の先生に診てもらい、対応していただく必要があります。

歯科医院での対応

しっかりとお鼻が通るようになったら次に歯医者さんの出番です。

口呼吸を日常的に行なっている子どもたちは口輪筋の発達が未熟だとお話ししました。
歯医者さんではこの口輪筋の筋肉を鍛え、しっかりとお口を閉じ流ことができるようにしていきます。

さらに、舌の運動をすることで舌の筋肉をしっかりと鍛え、口呼吸を繰り返さないような練習をすることが歯医者さんの仕事です。

せっかくお鼻の通りが良くなっても口呼吸を癖で続けていては意味がありません。
この悪い癖を取り除くことが歯医者さんのお仕事です。

具体的にはMFTと呼ばれる筋機能療法を行います。
例えば、ボタンを唇に挟んで抜けないようにする練習や、舌をしっかりと動かす練習を行なっていきます。

さて、口呼吸の治療は大きく2つのステップに分けて治療を行っていきます。歯科医院で指摘を受けたり、気になる方は、まずは耳鼻科の先生に対応してもらいましょう。

 

まとめ

さて、今回は口呼吸のお話をしました。口呼吸は、お子様の成長に大きな悪影響を及ぼすことがあります。お子様の健やかな成長は、両親からできる最高のプレゼントです。ぜひこの記事をみて気になることがあれば、まずは、近くの歯医者さんに相談してみてはいかがでしょうか?



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